五代 加藤紘之 教授

五代

加藤 紘之教授

19932004

加藤教授は、田邊外科の消化器グループの中で門脈圧亢進症、肝胆膵疾患にいち早く取り組み、門脈圧亢進症に対する超選択的遠位脾腎静脈吻合術を確立させるとともに、膵癌に対する動静脈合併切除再建、胆管癌に対する肝切除を加えた根治手術、慢性膵炎に対する機能温存を画する膵頭切除などを推し進めてきた。

教室の研究課題を特に腫瘍外科におき、その発展のために基礎教室との連携を強くし、発癌および癌転移機構、癌免疫、遺伝子治療に関する基礎研究を重要な研究課題としている。一方では大動物を用いて、癌に対する血管合併切除再建を想定した人工血管の門脈・大静脈置換実験、肝動脈合併切除時の肝への酸素化血供給のための門脈部分動脈化実験、内ステントを用いた気管再建などの研究も進めている。これらの治療成績が評価され、既に助教授時代の平成3年5月に第15回日本膵切研究会の会長を勤め、そして教授となって3年目の平成8年9月には第3回門脈圧亢進症学会会長を務めた。また当時最先端で急速に発展しつつあった内視鏡外科手術も教室のメインテーマの一つとして掲げ、平成13年9月には第14回日本内視鏡外科学会総会を主宰した。これらの多岐にわたる外科学への功績を認められ、平成15年6月に第103回日本外科学会定期学術集会会長を務めた。

平成13年4月‐平成15年3月北海道大学医学部附属病院長。平成16年3月退官。
現 KKR札幌医療センター斗南病院 病院長。