English
96期の丹羽こころと申します。この度、2025年10月にドイツのULM大学病院に短期留学する機会をいただきましたので、ご報告いたします。
ドイツ・ULM(ウルム)は南ドイツに位置する小さな都市で、ドナウ川や、世界一高い大聖堂として有名なULM大聖堂があります。北海道よりもさらに冷たい風が吹き、冬の訪れを感じる気候の中、ドイツの街並みを味わいながら留学生活を送りました。
ULM大学病院は広大なキャンパスを持ち、構内には市電の駅が3つほどあります。私は毎日、市電を利用して病院に向かいました。外科では、肝切除を主とした肝胆膵手術や消化管手術を年間約800-900件行っています。私が見学した手術は、ロボット支援下肝後区域切除・前区域切除、開腹での肝切除、PD、腹腔鏡下超低位前方切除でした。
留学中は手術を中心に見学させていただき、実際に手洗いをしてスコピストや第2助手として参加させていただくこともできました。手術中はドイツ語が飛び交い理解できない言葉も多かったのですが、手技や場面から「きっとこう言っているのだろう」と感覚的に伝わる経験が新鮮でした。
また、患者さんの体格が日本と大きく異なり、BMI35を超える方がほとんどでした。ボリュームのある脂肪に負けず、その中でスムーズに手術を進めていく先生方の手際の良さに強い感銘を受けました。肝切除では intersegment を意識した切離が行われ、開腹では LigaSure を用いた clamp-crush 法により出血を最小限に抑えつつスピーディーに手術が進む点が印象的でした。基本的に開腹手術ではバイポーラでつまみながら切離する操作が多く、日本とは異なるバイポーラの使い方も大変勉強になりました
さらに、術後の文化の違いにも驚きました。麻酔覚醒後の入院ベッドへの移乗は患者自身が行い、ベッドに設置された吊り革のような器具を使って自力で移っていました。腸切除後の患者さんも、術後翌日にはサンドイッチを食べているなど、日本との違いを随所に感じました。
英語が得意ではないため思うように伝えられず悔しさもありましたが、先生方が非常に親切に声をかけてくださり、充実した1週間を過ごすことができました。また、留学前に野路先生と武内先生のベルリンでの国際学会に帯同させていただいた経験を通して、日本の医療を国際的に発信することの大切さも学びました。
留学させていただきました平野教授、今回留学のきっかけを作ってくださいました野路先生、病棟医の皆様やスタッフの方々、そして何よりULM大学病院のスタッフの皆様に、心より感謝申し上げます。誠にありがとうございました。
ページの先頭へ
96期の丹羽こころと申します。この度、2025年10月にドイツのULM大学病院に短期留学する機会をいただきましたので、ご報告いたします。
ドイツ・ULM(ウルム)は南ドイツに位置する小さな都市で、ドナウ川や、世界一高い大聖堂として有名なULM大聖堂があります。北海道よりもさらに冷たい風が吹き、冬の訪れを感じる気候の中、ドイツの街並みを味わいながら留学生活を送りました。
ULM大学病院は広大なキャンパスを持ち、構内には市電の駅が3つほどあります。私は毎日、市電を利用して病院に向かいました。外科では、肝切除を主とした肝胆膵手術や消化管手術を年間約800-900件行っています。私が見学した手術は、ロボット支援下肝後区域切除・前区域切除、開腹での肝切除、PD、腹腔鏡下超低位前方切除でした。
留学中は手術を中心に見学させていただき、実際に手洗いをしてスコピストや第2助手として参加させていただくこともできました。手術中はドイツ語が飛び交い理解できない言葉も多かったのですが、手技や場面から「きっとこう言っているのだろう」と感覚的に伝わる経験が新鮮でした。
また、患者さんの体格が日本と大きく異なり、BMI35を超える方がほとんどでした。ボリュームのある脂肪に負けず、その中でスムーズに手術を進めていく先生方の手際の良さに強い感銘を受けました。肝切除では intersegment を意識した切離が行われ、開腹では LigaSure を用いた clamp-crush 法により出血を最小限に抑えつつスピーディーに手術が進む点が印象的でした。基本的に開腹手術ではバイポーラでつまみながら切離する操作が多く、日本とは異なるバイポーラの使い方も大変勉強になりました
さらに、術後の文化の違いにも驚きました。麻酔覚醒後の入院ベッドへの移乗は患者自身が行い、ベッドに設置された吊り革のような器具を使って自力で移っていました。腸切除後の患者さんも、術後翌日にはサンドイッチを食べているなど、日本との違いを随所に感じました。
英語が得意ではないため思うように伝えられず悔しさもありましたが、先生方が非常に親切に声をかけてくださり、充実した1週間を過ごすことができました。また、留学前に野路先生と武内先生のベルリンでの国際学会に帯同させていただいた経験を通して、日本の医療を国際的に発信することの大切さも学びました。
留学させていただきました平野教授、今回留学のきっかけを作ってくださいました野路先生、病棟医の皆様やスタッフの方々、そして何よりULM大学病院のスタッフの皆様に、心より感謝申し上げます。誠にありがとうございました。